フェレットが立っておしっこする理由～正式譲渡決定のお知らせ～

2023年7月12日 2023年7月14日

昔から時々、「うちの子は立ちションボーイ／立ちションガールです」みたいな投稿をSNSで見るたびに、可愛らしいその姿に「何を考えてるのかなぁ」ってずっとニヤニヤしてたんですけど、今日ご紹介させて頂く虎太（こた）ちゃんも、アイキャッチ通り「立っておしっこをするフェレット」なんです。

見て下さい、このお顔。

やる気満々みたいな「どうだ！」ってお顔。可愛くて♡可愛くて♡ニヤニヤしちゃいますでしょう？

保護っ子というのはどの子も皆そうですが、虎太ちゃんにも色々とありました。

保管期間内ではあるけれど、大きな手術が必要になるかもしれないから一時的な預かりさんではなく、「これからの一生を見据えて家族としてお迎えして下さる方」を大至急で募集させてもらったあの子です。

虎太ちゃんの経緯はこちら

: フェレット里親募集ちょっと早めの開始を決断した理由→決定のお知らせ
何からどうお伝えしたら良いのか迷うのですが、考えている今この時間が長くなればなるほど、それはこの子たちにとっての貴重な時間を使ってしまう事になるなと思い、今日はこのお写真の子について一旦「今のこと（現 ...
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それは、「でもだからといって、その心構えでお引き受け下さっても、例え、手術をしたからといっても、保管期間内に飼い主さんから「その子はうちの子です。返してください。」というお話しになったら返さなければいけない子ですから、それはご了承くださいね。」という、なんとも一方的で理不尽な「この子をお願いします。」からのご縁でした。

フェレットが立っておしっこ～正式譲渡決定のお知らせ～

詳細は私の胸のうちだけで秘めておきたいので省きますが、虎太ちゃんのママさんは、まめな通院を必要とする闘病が始まったフェレットのために動物病院の近くへ引っ越したという方でした。

それは、私が最愛の娘えるを見送ったあの日とほぼ同時期、まだたった半年ちょっと前のことで、「でも、遺骨を持っての引っ越しになってしまったんですけどね」っておっしゃっていました…

なので、「だから」などと私が簡単に書いてしまえるような事ではとてもとても無いのですが、通院が必要になる子だと虎太ちゃんの説明をさせて頂いた時、「この子のために、あの子（先代ちゃん）が引っ越しておきなさいって導いてくれたのかもしれませんね」っｔ…ダメだ、これ以上は泣いてしまって、もう書けないや。

預かりさんや里親さん達とのご縁は私たち保護活動者にとって宝です。

有難いな…って、いつも胸が熱くなります。

フェレットが立っておしっこをする理由

知っていますか？

「愛猫が立ちションしてたらそれはトイレが気に入らないサイン」って、猫がトイレの縁などに手をかけて立っておしっこをしていたら、それは「よくない環境」として大至急「改善が必要」とされる案件なんです。

トイレが狭いから、砂が気に入らなくて1秒でも早く出たいから、砂が汚いからなるべく足をつきたくないから、等々などなどって、事なのですけど、じゃあ、フェレットはどうなのかしら？って思いますよね。

ずばり言います。

フェレットが立っておしっこをしているのは、ただそうしたいからです。

そうは言っても、これちょっと注意が必要な場合があるので、そちらからまずお話ししますね。

例えば、結石が出来ていたり、尿道炎を起こしていたり、副腎疾患の影響などなど何かしらの原因でおしっこが出にくかった時に「立ってやったらおしっこが出やすかった」から、そうしている場合があるので、急に立っておしっこをするようになったら必ず一度、なるべく早く病院で先生に相談をしてあげて下さい。

尿毒症（おしっこが詰まったら）を起こしたら、死んでしまいますからね、「なるべく早く」ですよ。

参考

: フェレットのシスチン結石（シスチン尿症)について
今日のこの記事は「まとめ」的なものではありません。今日まで多くの経験者飼い主さんたちに教えて頂いてきていることを一度アウトプットするためのものです。なので、相反する意見に見えるものもあったりします ...
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診てもらって何もなければ「ただの可愛い癖」ということですから、大いにニンマリしましょう❤

※虎太ちゃんも副腎疾患ですが、ちゃんと病院に行って毎月、先生に診てもらっているのでその心配は一切ありませんから安心して下さいね。

虎太ちゃんの立ちション姿

立っておしっこをする姿をきっとママに「可愛い♡」と褒められたのでしょう…

それが嬉しかったんだろうなぁ…

「お母さんちゃんと見てるかな？」って、こちらを確認しています。

私が行ったときも「これを見たかったんでしょ？」みたいな顔をしてこちらを見ていました。

私がジィと（カメラまで構えて）見ている事を確認したら、

「それー！！」って、元気よくおしっこをして見せてくれました。

良いおしっこ出て、虎太ちゃん、おりこう！！

知人宅にも、立っておしっこをするニョロがいるのですが、その子は、「ケージでする時は普通にしてる、放牧中だけ立ちションする。ケージのトイレも放牧場にあるトイレもまったく同じもの。なのに、放牧中だけ立ってする」って言っていました。

虎太ちゃんもケージの中では普通にしているそうです（笑）

面白いですよね、何か思う事があってやってるんだろうな、何を考えてるのかなって想像するだけでニヤニヤしてしまいます。

虎太ちゃんの病院代

詳しい説明は上記リンク「経緯」の中にもありますが、虎太ちゃんは保護時より副腎に若干のトラブルがあるかもと診断されていました。

預かりさんの元で慎重に様子見を続けてもらっていましたが、思ったより進行が早く、そこから冒頭の流れになるわけですが、その後の検査で「この子の体の状態に手術はもう適切な対応ではない」という判断になり、「残った副腎を大切にしていくことを優先しましょう」という治療になりました。

こちらがその説明の時に先生が描いてくれた虎太ちゃんのお腹の中の状態です。

保管期間満了日までにかかった医療費がこちら「71,918円」

皆さまからのご支援を有難く使わせて頂きました。

いつも本当にありがとうございます。

虎太ちゃんの治療の経過報告

お引き渡しの時、シッポの付け根から背中にかけて脱毛の症状が出始めていたのですが、ご覧下さい！

ジャン！

フサフサになっていました！

※副腎疾患と脱毛症状について間違わないで欲しいこと

副腎疾患においての脱毛症状の進行は、病気の進行（肥大化、腫瘍化、またはその大きさ等）とは全く関係ありません。

副腎疾患の症状に「痒み」が出る場合もあるのですが、だから、「すごくかきむしるから脱毛しちゃった」と「痒みを伴う脱毛なのか」は、我々が判断できることではありませんし、そもそも、発毛不全というのは換毛期にその症状が分かりやすく出るものなので、時期がずれていたら、副腎疾患であっても「脱毛はまったく見られない」という事も多々あります。

「脱毛が進んでるからすごく副腎疾患が進んでる」でも「脱毛が見られないから副腎は問題ない」でもありません。

「脱毛」は副腎疾患の特徴的な症状ではあるけれど、それだけを目安にして勝手に安心していてはいけないし、過剰に不安になってもいけないという事は覚えておいてあげて下さいね。

正式譲渡決定のお知らせ

というわけで、先日、警察署での保管期間が満了日を迎え、それは即ち、いたちのおうちでの預かり委託期間終了という事ですので、その手続きに行って、将来的にそのまま里親さんとなって頂くことを見据えた一時預かりさんは、そのままお母さんになって頂くことになりました。

その手続きをしに会いに行った時にはもうすっかり「僕は元々ここのお家の子ですが？何か？」みたいな顔をしていましたけどね（笑）

ずっと、ママの後ろをぴょこぴょこ走ってついて回ってとっても幸せそうでした。

そうそう！「虎太（こた）」という名前は、最初の預かりさんが付けてくれた「コタケ：通称コタちゃん」から、音を変えずに「強い子になるように」って願いを込めて里親さんが授けてくれた名前です。

最初からずっと愛されて、虎太ちゃん！幸せ！！

おしまいに

現在、いたちのおうちでは里親様募集中の「こもねちゃん」という可愛いフェレットがいます。

こもねちゃんも副腎疾患だからかと思いますが、里親募集のお問合せにくる内容に「副腎疾患の病院代は今後どれくらいかかるか」「どのくらい一緒にいられるのか」というご質問がとても多いです。

副腎疾患についてはこちらをお読みください。

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